睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群

早期の適切な治療で睡眠時無呼吸症候群をコントロール。

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome 以下 SAS)は
睡眠中に無呼吸を繰り返す病態の総称です。

SASについて

睡眠中の無呼吸や低呼吸からさまざまな症状を引き起こすSASは高血圧、糖尿病、心臓病(狭心症、心筋梗塞、不整脈)、脳血管障害などのリスクファクターになるばかりでなく、日中の眠気に伴う就労における生産性の低下や重大な労働災害・産業事故、交通事故を引き起こすと報告されています。
本来は、身体の各臓器を再調節し休養を取るはずの睡眠が、SASでは睡眠により身体を痛めつけていると言えます。 SASは日本でおよそ200万人もの患者さんがいると推定されています。


SASの検査について

終夜経皮酸素分圧測定

#1

SASの診断は簡易検査と精密検査の2段階から成り、いずれも入院して行われます。簡易検査は指先にモニターを付け動脈血中の酸素分圧の変化を測定する方法で、 肥満度により診断基準が異なりますが、1時間に15回以上酸素分圧が低下する場合は精密検査を受けた方が良いでしょう。


ポリゾムノグラフィ(PSG)

#2

精密検査はポリソムノグラフィ(Polysomnography 以下 PSG)と言われ、脳波・鼻や、口からの空気の流れ・いびき、胸や腹部の動きなどを記録します。
PSGの診断には1週間程度の期間を要します。
1時間に5回以上低呼吸や無呼吸が認められる場合をSASと診断し、1時間に20回以上低呼吸や無呼吸が認められる場合を積極的な治療対象としています。

SASの治療について

持続的陽圧呼吸法(CPAP)

SASは軟口蓋や舌根沈下によって上部気道が閉塞されて空気が肺胞に届かない状態になって起こるために、治療はマスクを装着し持続的陽圧呼吸(Continuous Positive Airway Pressure 以下CPAP)を行う方法が一般的です。
在宅でCPAPを受ける患者さんは月1回外来通院が必要になります。
費用については、病院からレンタルで機械を貸与される場合は月5,000円程度で治療を受けられます。

#3